此処を訪れた皆さんの殆どは“Sefer Lucifer”という言葉を御存知無いと思います。
この解説ページはその言葉の持つ意味を皆さんに伝えようと思い作りました。
此処に書かれている神話に関する事です。
興味の無い方は迷わず自分の目的のページに行って下さい。
尚、ここに書かれている事は世界中に散らばっている書物を私なりに解釈し、
新たに書き直した物です。


Lucifer(ルシファー又はルシフェル)

ルシファーとは神がこの世で最初に作られた天使である
そして後に闇の盟主サタンと呼ばれる堕天使である。

<神の言葉>
「我は力ある者全ての中で、我に最も近い者、我の力を使い、
我の力を反映する者として汝をつくる。
我は至福のうちに汝を美しく創造し、汝を光掲げる者ルシファーと名付けよう。」

ルシファーとは「明けの明星」を意味し、「光を掲げる者」、
「朝の子」などの称号を持っていた。
彼はこのような称号にふさわしく、
堕天する以前は天使たちの中でもトップの地位にいた。
彼は大天使長という最高位にいて、かつ神からもっとも愛されていた天使であり、
唯一神の玉座の右側に侍ることが許され、天使の中でも最高の気品と美しさ、
そして輝く十二枚の翼を備えていた。
そんな彼がなぜ堕天したのか。
その理由は“神への強すぎる忠誠心”と“嫉妬”であろう。

多くの書物にルシファーら堕天使たちが神に反旗を翻した理由は、
驕りではなく嫉妬からとする説がある。
初めに天使たちが創造され、その後土塊から人間が創造された。
神はこの人間を天使たちよりも上位に置き、寵愛を注いだ。
新参者であり力も劣る人間が自分たちよりも上位の地位に置かれ、
神からの寵愛を奪われたことが
Luciferを初めとする堕天した天使たちの不満を買い、反乱が起きる結果となった。

ほかに、父なる神がルシファーとは兄弟になる御子を生みだし、
御子に最高の栄誉を与えられたことがルシファーの嫉妬をあおったという解釈もある。
この時、怒り狂うルシファーの頭から「罪」が生まれ、
彼はこの娘との間に交わって「死」を誕生させたという。
御子とは後に人類の原罪を償うために受胎して地上に降り立つイエス・キリストのことである

これは前記の嫉妬とも一部重なるが、神への不従順もある。
神が人間を創造したとき、
天使たちにこの新しい被造物(つまり人間)に服するように告げた。
しかし、炎より生まれた自分たちがより劣る土塊より生まれた人間に
服することはできないと反抗した。
さらに大天使長であったルシファーは神をもっとも愛した天使であり、
神がはじめに天使たちを創ったときに
神だけを敬うように告げていたことを忠実に覚えていて、
神以外の者に服することはできないと考えた。
神はその命令を忘れ人間へ服従するように言うが、
彼は断固として人間への服従を拒否した。
だがこうした彼の神への強すぎる愛と嫉妬は理解されず、
彼は天から追放されることとなる。
地獄へと落とされた彼は自分にかわって
新たに寵愛を得た人間たちを憎むことになる。
これが闇の盟主サタン(Satan)が誕生した瞬間である。

地上に突き落とされたルシファーは罪の重さによって
地底深くへ沈んでゆきそこで鎖に繋がれることとなった。
その場所がすなわち地獄と呼ばれる所である。
彼はそこに閉じ込められた後も地獄の軍団(共に天界を追われた堕天使達)
に命令を下し、様々な方法で人間を誘惑しているのだ。

『創世記』に記されているアダムとイヴの楽園追放のあまりにも有名な話。
この時、イヴに禁断の木の実を食べるように誘惑した蛇こそ、
サタン(ルシファー)が乗り移った(化けた)蛇である。
サタンと蛇のイメージが結びつけられることは多く、
年経た蛇(ドラゴン)の姿で現れることもある

ルシファーは地獄に落された後、堕天使達を率いて天使達と戦を起こす。
光と闇の戦い“光の子と闇の子の戦い”である。
光の子とはルシファーの双子の弟ミカエル(Michael)である。

堕天使ルシファーとベルゼブブ(Beelzebul)の地獄での会話

「ベルゼブブよ、ここが我々の場所、国なのか。
ここがあの天国の代わりに住む所なのか。
この冥界のような所が、あの光り輝く世界の代わりと言うのか。
だが、やむをえぬのだろう。
彼から離れれば離れる程目的に近づく。
光り輝き幸多き天界よ、永遠にさらばだ。
彼が我々をここに追い込んだ以上、ここより追い出される所が無いと言うことだ。
なら、ここでは私が全てを支配できると言うことだ。
天において奴隷たるよりも、
地獄の底にて私についてきてくれたお前達の側にいるほうが、
どれほど私の力を呼び起こすだろう!
この地獄においてなお失うものがあるか共に試そうではないか、友よ」

「ルシファーよ、全能者以外誰も勝利することのないだろう軍勢の司令官よ。
もし貴下が再度、声を上げれば全てのものに活気が渡り、
昔の光り輝く軍勢であったときの様に立ち上がるだろう。」
「無残に横たわりし我が天使達よ!波間に横たわっているお前達の姿を、
神より命を受けた天使らが見ているはずだ!
今、私と共に立ち上がるか、永劫に落ち続けよ!」
堕天使らは眠りより覚め、黒く醜くなった翼に一目さえせず、
意を決した無敵の軍団の如く飛び立った。

<神の言葉>
『天軍の指揮者ミカエルよ、汝もゆくのだ!
武勇においてミカエルに次ぐガブリエルよ!汝も共に・・・』

サタンとの一騎打ち、

両軍の兵の見守る中、ミカエルとサタンは自然の調和と秩序が破れるか
と思われるほどの激しい攻防を重ね、ついに決定的な一撃が決まる。
『その攻撃力においても、瞬時に敵の攻撃を避ける早業においても、
どちらにも遜色はなかった。
ただ、ミカエルの剣は神の武器庫から賜ったものだけに、さすがに鍛え抜かれており、
その刃にはどんなに鋭い剣も硬い剣も刃向かうことはできなかった。
一挙に屠り去ろうと、真っ向から激しい気負いで振り下ろされたその剣を、
サタンの剣がはっしと受け止めたが、その次の瞬間、真っ二つに切断されてしまった。
それどころか、ミカエルは目にも止まらぬ速さで己の剣を後方に弧を描いて振りかぶり
再びサタン目がけて振り下ろすと、今度は彼の右の脇腹を深くえぐった。
この時、サタンは初めて苦痛を知り、
身をよじって転々と転げ回った』(ミルトン『失楽園』より)
しかし、サタンにも天使としての霊質は残っており、その傷はまもなくふさがる。
もう一つ特筆すべきことは、
ミカエルとサタンが瓜二つの双子の兄弟であるということである。
中世の画家は両者のまみえる場面でサタンの方をやや色黒にしている。

この戦いので堕天使達は敗れてしまう。
ここで敗れるのは当然である。
なぜなら光と闇の戦いは神によって仕組まれたのだから。
神は自分や天使達を善である者とし、
それを他の者たちに分からせる為に悪なる者を作ったという説もある

戦いの後、万魔殿にて
「我が不滅にして無敵の天使達よ。
今の無残な姿が語るように、我々は惨敗に終わった。
だが、一体誰が心を団結した最強軍勢が敗北すると予知するであろう。
我らが天界にあと一歩と近づいたとき、神の宮殿は彼以外無人の地であったのだ。
今天界に居る天使に問いただしてみよ。我らは敗者なのかと。
唯一の敗因は、古くからの評判に支えられその座に座している、
力を隠蔽していた神の陰謀、挑発にのり反乱を企てたことだ。
だが今、我々は神の力を知る。
今後の最善の策は武力ではなく、陰謀術数で遂行する事であろう。
神は新しく世界を創るらしい。
ならば我々が向かう地はその世界以外はない。だが十分に協議をし決めよう。
このまま閉じ込められるか、天界に奇襲を行うか、
それとも新天地にむかうか。決意を決めたい。」

後、ルシファーは新天地「EDEN」へ向かう。

“理解されない強すぎる愛”“光と闇を作る為だけの存在”
どちらにせよ彼は、悲しい運命を背負った悲劇の堕天使であり
闇に輝く唯一の光だったのである。


Sefer Lucifer(セーファー・ルシファー)

これに関してはルシファーによる書物だという説とRasielによる書物
だという説があります。
現在の神話の専門家達の間では、(ラシエル)Rasiel説が有力だそうです。
私はルシファー説を信じている(というかそっちの方が面白い)
のでそちらの見解で書いています。
Luciferは地上と天界の全ての秘密を知り尽くしていて、
それを一冊の書物にまとめた。
その本は「Sefer Lucifer」と名付けられている。
この本は宇宙の謎を1500項目に渡って記してあるというが、
秘密の文字で書かれているためほとんど人間はおろか、
天使でさえも判別ができないという。
本は最初は楽園を追放されたアダムに与えられた。
しかし嫉妬に駆られた天使たちによってこの本は海に投げ捨てられる。
それが原始の海の支配者の天使ラハブ(Rahab)によって返され、
様々な経過を得た後エノクに与えられ、次にはノアに与えられた。
この本から知識を得て、ノア(Noa)は方舟の建造を可能にした。
その後ダヴィデ王やソロモン王の手に渡ったとされている
その後、所在不明になり、
中世になってウォルムスのエリアゼルの著作“Sefer Rasiel”として現れた。


私がこれらをページのタイトルに使ったのは
SeferLuciferが全てのUGに精通し
このサイトがUGという闇の中で唯一輝く光で在りたい
そしてSupreme Existence(至高の存在)で在りたい という気持ちからです。